2025年9月23日

一般的に、大腸がんは「遺伝性の病気」ではありません。大腸がんそのものはとても頻度の高い疾患ですので、親御さんが大腸がんになったからといって、それだけで特別にリスクが高くなるわけではありません。
ただし注意が必要なのは、親や兄弟などのご家族の中で、若い年齢(特に50歳未満)で大腸がんを発症した方がいる場合です。このようなケースでは「遺伝性大腸がん」、とくに リンチ症候群 の可能性を考える必要があります。
リンチ症候群と診断された場合、一般的な大腸がんよりも若くして発症するリスクが高いため、20歳代からの定期的な大腸内視鏡検査が推奨されます。
確定診断には専門の遺伝子検査が必要ですが、まずは身近な消化器内科として、当院でご相談いただくことが第一歩です。ご自身やご家族に思い当たる点がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。